九星気学(きゅうせいきがく)とは、生れた年月日の九星と干支、五行を組合わせた占術です。
数千年前の中国大陸で、洪水を防ぐための治水工事を行った際に、洛水という黄河の支流で「一」から「九」までの模様の入った亀の甲羅が見つかったといわれています。
この亀の甲羅に配された数字は、中央に「五」を配し、縦、横、斜めのどこを足して合わせても「十五」になる不思議な配列で、これが九星の元となっています。
一白水星(いっぱくすいせい)、二黒土星(じこくどせい)、三碧木星(さんぺきもくせい)、四緑木星(しろくもくせい)、五黄土星(ごおうどせい)、六白金星(ろっぱくきんせい)、七赤金星(しちせききんせい)、八白土星(はっぱくどせい)、九紫火星(きゅうしかせい)。
この「一」から「九」までの各数字に、白・黒・碧・緑・黄・赤・紫の7色と、木・火・土・金・水の五行が当てはめられ、易経の八卦との対応により、各星も配置によって人の命運が影響されると考えられるようになり、九星気学として吉凶を知るための占術として発展しました。
元来は戦いで勝利を得るために、自分自身を一つの星と見立てて使われてきましたが、平和な時代が続く中で現在のように運勢を判断するためのものへと変化してきました
江戸時代までの暦には、九星は記載されていませんでしたが、明治以降になって暦本にも掲載されるようになり、急速な広がりを見せ今日に伝わっています。
九星気学は魔法陣の上で定められた法則に従って循環します。その時々の各星々のパワーバランスを考慮し、自らの行動の指針として活用することが運気を向上させる方法となります。
九星気学を良き人生の「幸福の羅針盤」として活用ください。
「気」とは、宇宙に充満した大気、エネルギーで、気の作用によって万物が動き、すべてが形づくられています。
たとえば、四季ならば、春は木の気が盛んであり、夏は火の気、秋は金の気、冬は水の気が盛んになります。
形あるものはすべて形のない気から生じています。
気がなければ形は生じないし、形あるものには必ず気があります。
人間も気である心、気性とか気質があって、肉体があります。
気があってこそ、人間として活動し、生きていくことができます。
また、万物すべて気があって、生長し発展し続けています。
宇宙自然の中に生きている人間は天地の気を無視しては生きていけません。
運気、吉凶もまた、天地の気の動きによって変化していくようになっているのです。
大自然、宇宙はいろいろな気によって成り立っていますが、それらをまとめたすべての根源があります。
それは太陽のような存在で、運命学では太極といいます。
太極とは、すべての中心で、もっとも大きな力を持ち、唯一であり、すべての根本といえます。
太極はひとつですが、その中にも陰と陽という二つの面があります。
男女、昼夜、高低、遠近、寒暑、表裏など、どんなものにも相反する二面があります。
大自然、宇宙は木、火、土、金、水の五つの気によって構成されています。
木といって木そのものではなく、木に象徴されるような木の性質・現象をいいます。
木は成長・発展を意味しており、春をあらわします。
火は火のような性質・現象を意味し、灼熱の夏を象徴します。
土は土の持つ育成などの現象を意味し、季節でいえば四季の移り変わりの土用を象徴しています。
金は充実、結実、堅固、冷徹を意味し、季節では秋の象徴です。
水は流水、潜行、冷性を意味し、冬を象徴しています。
また、木、火、土、金、水は、木から火、火から土、土から金、金から水、水から木へと循環していきます。
十干とは、甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸の十で、木、火、土、金、水の五気と陽陰二つに作用に分けたものです。
甲(きのえ) | → | 木の陽 | 乙(きのと) | → | 木の陰 |
丙(ひのえ) | → | 火の陽 | 丁(ひのと) | → | 火の陰 |
戊(つちのえ) | → | 土の陽 | 己(つちのと) | → | 土の陰 |
庚(かのえ) | → | 金の陽 | 辛(かのと) | → | 金の陰 |
壬(みずのえ) | → | 水の陽 | 癸(みずのと) | → | 水の陰 |
十干を幹としてこの幹から出ている枝が支で、十二支になります。
十二支は、子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥の十二の動物に象徴される気です。
十干が天の気であるのに対して、十二支は地の気です。
九星は、天の気である十干と、地の気である十二支の気で交わって生じた九つの星です。
下図のように、東西南北を示す方位盤の一、二、三・・・・は星の略称で、一白水星、二黒土星、三碧木星、四緑木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星となっています。
普通の地図では北が上になっていますが、運命学では南が上になります。
それは南を天とし、北を地とする意味があるからです。
これらの九つの星は方位をあらわすとともに、天地のあらゆる気や物象をあらわします。
人間もまた、その生まれた年によって、この九つの星のどれかに属していて、人の一生を支配する宿命を教えてくれます。
宿命というのは先天的に持って生まれた性格や運気の流れのことです。
それを知ることによって、自分自身を理解し、長所を伸ばし欠点を補ってチャンスをつかむことができ、幸福への道が開かれるでしょう。
一白水星 | 「水」を象徴しています。流水、雨水、河水の水で、物の形状にしたがって変化し、また気体や固体になったりして、時に応じ、環境にしたがって変化する性質をもっています。 | |
二黒土星 | 「地」を象徴しています。万物を育み生長する暗黒を意味し、大地をあらわしています。地は天の陽気をすべて受け吸収し、受け身の立場に立っています。 | |
三碧木星 | 「雷」を象徴しています。春の陽気と生成伸長していく樹木の若々しい力を持っており、春気を意味しています。 | |
四緑木星 | 「風」を象徴しています。風は四季の寒暖の大気を調節し、どこへでも吹いて行き、ものに突き当たれば方向を変えていくという性質を持っています。 | |
五黄土星 | 「土」を象徴しています。万物を育成する働きと、万物を腐敗させ滅し去る強い力を持っています。 | |
六白金星 | 「天」を象徴しています。大空、天、太陽、そして充実した秋、強い堅固な秋を意味しています。 | |
七赤金星 | 「沢」を象徴しています。常に水をたたえた安住の地で、草木が繁茂し、動物も集まり楽しむ平和境が沢を意味しています。 | |
八白土星 | 「山」を象徴しています。山はひとつの頂であり、終点であり、窮極です。それは新たな出発への堅い意志や強い姿勢を意味しています。 | |
九紫火星 | 「火」を象徴しています。物体が燃える火炎だけでなく、小さな灯火から電灯の照明、空に輝く太陽まで、あらゆる熱と光をもったものを意味しています。 |